ちずぶらりHackers

オープンソースの古地図/絵地図アプリ基盤、Maplat開発してます。同種のソリューションに対する優位性は、色々ありますが一番は、あらゆる地図間で双方向1対1座標変換可能な点です。ぷらっと会津若松 https://s.maplat.jp/r/aizumap/ 、ぷらっと奈良 https://s.maplat.jp/r/naramap/ 、ぷらっといわき https://s.maplat.jp/r/iwakimap/ 、ぷらっと館林 https://s.maplat.jp/r/tatebayashimap/

保守を自認する方こそ率先して、covid-19の特別定額給付金は全て寄付に回して欲しい

時期逃してもう半月前の話題ですが、covid-19での1人10万円の特別定額給付金が7月の上旬、8日にようやく私の口座にも家族分振り込まれました。

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相模原特別定額給付金振り込み

それを受け、家族には家族の分を渡して、自分の分は全部あしなが育英会への寄付に突っ込みました。

www.ashinaga.org

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あしなが育英会への寄付

あしなが育英会を選んだ理由は、こういう社会全体が危機に陥っているときに真っ先に影響を受けるのは「貯金」や「頼れる家族」といった「社会的溜め」がない人たちなので、それかつ子供でもある遺児学生を支援しようと考えたのと、まさに当のあしなが育英会が、そういった子供たちの支援を迅速に、国の定額給付などよりよっぽど早く打ち出したからです。

www.ashinaga.org

さて、寄付したよ!とわざわざ書いたのは、いい人でしょ褒めてとかいうためではないです。 そうではなく、これからこの記事で他の人にも寄付を呼びかけるので、ちゃんと呼びかける以上いの一番で自分はやってますよ、というのを示すためです。 呼びかけます。 「今回の定額給付金、特に日々の生活に困ってない人は、国内への寄付に回しませんか?」 明確にcovid-19後収入が減ったなどで(あるいは減ってなくても、もともと苦しいなどで)、家賃の支払いだの日々の生活費だのに回さざるを得ない人はそうすべきだし、元々そうするための給付金なわけだけど、特に生活に困ってなく、給付金?パソコンでも買い換えるか?趣味に回すか?とかが利用用途の人は、この際寄付に回してみませんか?

もともと定額給付金は個人に付された権利なので、どう使おうが個人の勝手だし、ましてや地方自治体など団体単位で定額給付金を寄付しろ、などとほぼ強制の吸い上げに「寄付」という言葉が使われた経緯などを考えると、リベラルとしては定額給付金の寄付は言い出しにくいんだけど、それでもこの給付金が決まった経緯を考えると、そうあって欲しいと思うのです。 特に、普段リベラルではなく保守としての立場を標榜している人は(理由は後述)。

本来、危機に当たって、社会から支援を行うならば、本来は「一律に同額支援する」よりは、「困っていない人には支援しない、その分困っていない人に倍額支援する」方が理想的ですよねーーそれが技術的に可能であるならば。 が、実際のところ、社会の仕組みって、何かがあったからといって適切な線引きを、コストも時間もかけずに簡単にできるような形にはなっていない。 たとえば給付先を絞るなどして何かのコストを減らすのに、その給付先を絞る条件などを一人一人調査してフィルタかける事務処理にかかる金銭的、人的、時間的コストが、そのことで減らせるコスト以上にかかりかねないのがこの社会の実態です。 なので、その中でも特に時間的コストを重視して、とにかく今は明日にでも少し入金があれば首吊らなくて済む人も一人でも増やせる状況なのだから、とにかくスピード重視で万人に今すぐ政府支援を、というのが、与党の言っていた制限付き給付に反対して、一律給付を要求してきた野党やリベラルの主張の根拠*1。 あと別の視点として、影響度の深刻度の差はあれ、この国(この世界!)に住む市民全員が巻き込まれている災害に対し、安易に支援する、支援しないの線引きをすると、困ってないのに単に手続き上の分類で支援対象になった人、むちゃくちゃ困ってるのに線引きの外になった人などが出てきて*2、民衆の間に分断が発生してしまいます。 その辺のことを考慮して、私も含めた野党やリベラルは、条件なしの一律給付を主張してきましたし、結果採用された政策も条件なし一律給付となりました*3

という経緯ではあるものの、他のリベラル勢はわかりませんが少なくとも私は、(そんな手段はないのでリアリズムに徹すれば条件なし一律給付にせざるを得ないものの)誰もが納得して、かつ金も時間も人的にもコストがほとんどかからない形で困ってない人と困窮者の線引きができる手段があるならば、本来は「一律に同額を配る」よりも「困ってない人には配らない、困っている人には多い額を配る」形であるべきだと思っています。 なので、今現在できる救われるべき人を素早く漏れなく救うための施策の副作用?として、別に困っていない人にまでお金が回っていますが、私は本来はこのお金は困窮している人に回るべきだと思うし、しかし本当に困窮しているかどうかは極論当人にしかわからないので、自分の判断で自分は困ってないと思えば寄付に回して欲しいです。 ただでさえ日本では寄付の文化が根付いてないと言われるので、この機に、別に自分で稼いだ金じゃない*4棚からぼた餅、なくても惜しくはないお金を寄付に回す練習をするところから始めて、寄付の文化が日本に根づけばいいなあと思っています。 自分で稼いだ金じゃなくても寄付に回せば、寄付先が認定NPOであれば証明書がもらえますから、ちゃんと税金還付には使えます。 ぜひこれまで寄付したことがない人も、この機に寄付の練習してみて欲しいと思います。

最後に、なぜ「保守」の人こそ寄付して欲しい...という書き方になったか。 日本には寄付の文化が根付いていない、と書きましたが、単に本などで読んだだけの出羽守になりますが、欧米ではノーブレス・オブリージュの考え方があり、困窮していない人は困窮している人を寄付などで支えるべきという考え方が、政治的な保守、リベラル関係なく存在していると聞きます*5。 政治的な立場を超えて、恵まれない人も救うべきという価値観は共有されている、その中で保守とリベラルの違いは、保守はそのような弱者救済は恵まれた個人の篤志に任せておけば良いと考えているのに対し、リベラルは社会がきちんと弱者をできるだけ大きく網を張って助けるベースラインを作るべきだと考えている点が違うだけのようです。 弱者救済を個人の篤志に任せると、結局その篤志に運良く出くわせることができた運の良い弱者だけが救われることになる、そうではなく、運の良い悪い関係なく、できるだけ広く均等に救われるように、社会そのものが安全装置を持っておくべきだ、というのがリベラルの考え方だと思います。 なので、リベラルだから国が弱者保護をすべきと主張しているから、本人は寄付などをしていないというのは全く違うし、逆に保守だから、国が弱者保護すべきでないと主張しているから、本人も弱者保護に興味がないというのも少し違うらしいと理解しています。

ところが、寄付文化の根付いていない日本では、弱者を救う制度を国に作るか作らないかという保守とリベラルの議論は、そのまま弱者を救うか見捨てるかという議論になってしまいます。

note.com

この記事でも、困窮している人を自己責任とする論者の割合は日本がとても高くて38%。 これ、いくらなんでも酷薄すぎないですか? 和の国、美しい国、支え合う絆の国、おもてなしの国はどこにいった? 保守を自称する方々、弱者を支える制度の創設にやたら反対するなら、せめてその代わりになる自分たちでの寄付くらい、バーンとやって欲しいと思います。 ましてや、2つ前の記事で言及したような、安倍政権が世論に押されて採択するまで、無条件支給を乞食だの共産主義だのと言ってたような自称保守の人たち、まさかその自らが言った乞食のように、もらった金をそのまま自分の好きなことに使ったりしてないですよね? 弱者を救うために寄付に回してるか、最低でも国庫に返上してますよね*6? 保守の方々、弱者を能動的に救わなくても経済が回れば弱者は救われるという論点でずっと来られたのでしょうが、covid-19で経済を回したくても回せない社会が現実となった今こそ、弱者は救うべきという基本理念は一致させた上で、国が広く基礎を固めるか、個人がバーン!とやることで国が出なくてもよくするか、というところで議論しませんか?

*1:実際には、無能な政府のせいで、スピード最優先で条件なしにしたにもかかわらず、支給までに3ヶ月以上かかってるような体たらくですが...条件なしでこれなのだから、条件付き施策にしていたら、いつまでかかったやら...。

*2:実際、与党の制限付き条件案が出ていた時も、この制限案だとほとんどの人が引っかからない、と批判されていました。

*3:その他にも、世帯にではなく個人に給付しろ、などいろいろな論点がありましたが、そういったところは押し込み切れず政府案の通り世帯配布になったりもしています。

*4:まあ、原資は我々の税金なので、社会の危機に応じて我々の元に戻ってきただけではあるのですが。

*5:もっとも、欧米でも日本のネトウヨのようなAlt-Rightの勢力も現れてきているので、そういう人たちがノーブレス・オブリージュの概念を持っているかはよく知りませんが。

*6:個人的には、弱者を支えることにお金が回る保証がないので、返上は愚策でもらって寄付に回すのが最善と思っています。が、国から給付金が出ることを乞食などと言っていた人たちなら、筋を通すなら返上が当然だと思います。

世界の先端地理技術開発者の間では普通にH3やS2が使われていた

先日、私と弊社の開発者1人と、弊社ではないのだけど、関連会社で世界有数の位置情報技術会社の研究者1人とでSlackしてたのだけど。 ちなみにその研究者は、前職も世界有数の位置情報会社*1だった人だ。

研:「うちの会社の位置情報データベースシステムは、インデクシングにH3タイルシステムを使ってんで」

へ?H3って、あのUberが開発した、全球を網羅できる六角タイルシステム?

eng.uber.com

qiita.com

マジか...2年ほど前に紹介された時、むちゃくちゃ面白いけど、タイルの並ぶ方向が東西南北に関係なくなるなど直観的に理解しにくく、使いどころが難しいなあと思いつつその後利用法を特に考えてこなかった仕組みだ...。

開:「クールやな。なんで他のインデクシングじゃなくてH3使ってんだ?」

研:「ようは知らん。でも、H3にはむちゃくちゃいろいろ利点があるからな」

開:「せやな」

研:「いろいろビジュアライズする際にも、H3の世界のどこでもほぼ同じタイルサイズというのが使い勝手ええんやろ」

開:「わかるわかる、おもろいな」

研:「せやけど、個人的にはS2タイルの方が好きやねん」

S2タイル?なんか聞いたような記憶はあるけど忘却の彼方や。ググってみるとこういうのが引きあたる。

s2geometry.io

これ?

研:「それやで」

うわ、これまた地上での表現がどうなるのかわかりづらいシステムやな。読んでみると、H3が全球をサッカーボールに投影するのと同様に、S2は正六面体に投影した結果をタイル分割しているっぽい。必然的にこれもタイル分割の境界は東西南北に関係なくなるだろうし、全くビジュアル的に想像つかんわ...。

研:「地上にエリア描いたら、それを内包するS2タイルで埋めてくれるサイトがあるから、それ使ってイメージしてみたらええで」

s2.sidewalklabs.com

研:「あと、S2をビジュアルグラフこみで説明してるこのブログも読んでみたらええわ」

blog.christianperone.com

すごいなあ...極東で頭が固まったおっさんが、イメージ想像しにくいからと平面地図ベースでのタイルシステムまでで思考停止している間に、世界では普通に全球タイルシステムに移行していたのか...。 旧世代には直観的に想像しにくいタイルでも、新世代の人たちは華麗に使いこなしていくのだなあ...。

H3なんかは、タイルの大きさの全世界ほぼ均一性なんかの利点もあるので、必ずしも全球表現できるシステムであることが選ばれた理由ではないとは思うけど、でもこの話題に上った2つが、全球を表現できない既存のWebメルカトルタイルではなく、全球タイルシステムだというのは象徴的に感じる。 Webメルカトルは画期的だ、この地球上で人の居住してない地域を無視すれば、ほぼ全域を共通のルールで処理できるシステムだ、という有用性はいささかも色褪せないのだけど、一方で人間の営為は人の住んでいる地域だけでなく、極域や宇宙など、Webメルカトルでは全く扱えない領域にまで足を延ばそうとしている。 そんなところを扱えないタイルシステムを思考停止して崇め奉っている間に、世界最先端ではちゃんと全球を扱えるタイルシステムが、作り上げられていただけでなくちゃんと利用されていたわけですね...。

私なんかも極域まで扱えるタイルシステムを、極域はUPS図法で地図描画してタイル化して、Maplatのあらゆる地図の縮尺と方角を局地で合わせこむ技術を使って緯度85度付近でWebメルカトル地図と極域地図をシームレスに切り替えて、全球をタイル表現するというのを考えてはいたのだけれど、しょせん2次元の発想の域を出ない代物、立体を立体として扱えるタイルシステムが確立しててましてや既に利活用されてるならば、もう開発する意味はなさそうやね...。

自分の時代遅れ度を思い知らされた出来事でした。

*1:これは私にとっても元弊社だ。私はただの技術営業だったので、世界有数の技術力からは程遠かったが。

氷河期世代なら、経済が回ったって人が死ぬことに気づいてて当たり前なんだけどな

toyokeizai.net

こんなん普通に考えたら当たり前の話で。 だって病気でも人は死ぬ、経済でも人は死ぬというけど、病気で死ぬのは生命の摂理、誰しも襲われれば逃れようがないけど*1、経済で死ぬのは人間の社会のルールであって、別に死なせないようにルールを作り替えることだってできるわけなんやから*2。 いや今のルールが絶対、今のルールで回せなければ人は死ぬんや、と思考停止してるのは完全にドグマに陥ってるだけであって、恒久的に変えるのがさすがに劇薬ならば一時的にでも「人が死なないように」変えられるのが社会でありルールなのであって。 その社会やルールをびた一文変えずに、変えようがない自然の摂理にガチンコでぶつかったって勝てるわけがないし、そちらで負けても変えなかった社会のほうで経済が勝てるならまだそれでもいいんだろうが、社会は経済だけで定義されるもんじゃなくて病気への恐怖含めたあらゆる人の営為で規定されるもんなんだから、病気に負けてりゃもうこれまでのルールで回ってた社会と同じではいられないし、そしたら経済だって回らなくなるのは当たり前の話だわな。

もう、いい加減に「経済回らないと人が死ぬ」みたいな雑な言説に振り回される社会はやめにしようや。 そういうこと言うやつら、本当に「人が死ぬことが問題だ」なんてこれっぽっちも思ってねえんだから。 原発事故以降、原発反対の言説が出てくるたびに「原発動かして経済回さないと人が死ぬぞ、経済回らなくて人が死ぬことがどれだけ悲惨かわからないだろう」と弱者を人質にとってドヤ顔する奴らいたけどさ。 そういうこと言う奴ら、それほど弱者が死ぬことに心を痛めてるんだから、今回のcovid-19で「経済回しても人が死ぬ、回さなくても人が死ぬ」状況になったとき、それじゃ人は生きていけないから政府が支援することにさぞかし積極的なのだろうと思ったら、本当に軒並み「政府支援するな」「乞食か」「共産主義*3」などと言って政府支援に反対してたよね。 私の顔見知りでも、名指しはしないけど、姫路のあいつとか、会津若松のあいつとか、「原発回さないと弱者ガー=>covid-19で弱者死ぬ?知ったことか」のコンボを見事に決めてくれてたけど。 ついでに言うと、「政府支援は共産主義だ」まで言っておきながら、世論の反発に折れて政府が支援を決めると、批判を引っ込めるところまでがセット。 なぜ「安倍政権は共産主義的な政策を採用するなー」と反発しない*4? はっきり本音言えばいいのにね、本当は弱者が死ぬことになんか一片の興味もありません、原発を動かしたり、極右政権を翼賛したりしたいだけです、って。

そら、今の社会が、昭和の恐慌の頃のように食うものも財も何もそもそも足りてないというような社会なら、そら経済回して成長させんとみんな飢えて悲惨になるだろうと思うけど。 でもそんなレベルの社会なら、みんな暴動起こして社会がもっとめちゃくちゃになってるわな。 別に暴動が起こるでもない、みんなが豊かなわけではないけど大抵の人には十分な物資が行きわたってる社会なら、経済が少し回らなくなったって、分配のルールを少し是正してやれば人死になんてなんぼでも減らせるよ。 そら経済が回ってたほうがええに越したことはないけど、「経済が回らないと暮らせない、経済が停滞するとたちまち人が死ぬ」ルールに今なってしまってるんなら、「経済が停滞してても人は死なないけど、経済が回ればみんな豊かになって嬉しい」ルールに、そろそろ切り替えたほうがいいんじゃないか? 「経済が回らないと人が死ぬぞー」とかなんとか言ってた連中が、covid-19によって本当に弱者のことを心配してたわけじゃないと化けの皮が剥がれたこの好機に、ルール変えられないとこの先ずっとこのままな気がする。

だいたい、私らと同じ氷河期世代なら、「経済が回らないと人が死ぬぞ」とか言ってる奴がいたって、そんなの嘘だとすぐ気づきそうなもんだけどな。 経済が回ってたって、社会の恣意で人は死ぬんだわ。 いかにも粉飾景気くさいとはいえ、戦後最長の景気拡大とか言われて新卒の採用も未曽有の売り手市場と言われてたこの数年間に、氷河期世代の社会に見捨てられてた奴ら、救われたか? 人手不足だ人手不足だ叫ぶなら、氷河期世代の連中採ればいいのに、社会がそういう恣意を持たなかったために、たいして救われてないだろ? 経済がいくら回ろうが、救われるべき人を救おうという恣意を社会を持たなければ、人は救われないし人は死ぬ*5。 それが一方であるなら、その逆に、救うべき人を救うという恣意を社会が持てば、(たとえばcovid-19の間だけとか)経済が少し停滞したって、人が死ににくい社会を作ることだってできる。 氷河期世代のみな、エセ保守政党を支えて粉飾景気拡大を翼賛してれば、いずれおこぼれに預かって救われるかもと思ってたかもしれんけど、さすがにcovid-19で頭打って、この後は下がるかよくて停滞になるで。 この先「経済が回ったから俺たちも救われた!」みたいなことは望めなくなって、ここで「経済が回らなくても死ななくても済む社会に変えろ」という方向に鞍替えしないと、本当に悲惨なことになると思う。 氷河期世代だけでなく、これから数年の新卒世代も、今なんとかしないと、中年~初老の辛酸をなめた氷河期世代と同じことが待ってるかもしれない。 なんとか滑り込みで売り手市場の就職を決められた若い社会人たち、別に君らも盤石なわけでもない...氷河期世代の直前のバブル世代も、全体的相対的に見れば勝ち組なんだろうけど、彼らだってバブル崩壊後にリストラにあってる人たちがいるのは見てきてる……リストラされなかった人たちはそりゃ勝ち組になったのかもしれないけど、リストラされた人たちは氷河期組と変わらないし、君らも一部そういう憂き目にあうかもしれない。 covid-19で「経済を回さないと人が死ぬ」なんて言ってる連中の底が見えた今こそ、「経済が停滞してても人は殺さない」社会への切り替えを皆で訴えないと、またひとつ悲惨な世代が生まれるで……何といってもこの国は歴史に学ばないからな、また同じ愚が繰り返されるで。

*1:まあ致死率100%じゃないので運が良ければ生還できるが。

*2:そのルールの変え方ってなんや、と言われたらその社会の置かれてる状況によって答えはは一つじゃなくていくつでもあるやろし、それはそれぞれの社会でコンセンサスを得て決めるべきもんなんだから俺がこれが答えだ、処方箋だ、といえる類のもんだとは思わない。その意味では、スウェーデンでは社会のコンセンサスとしてルールを変えずに病気にガチンコぶつかることを選択したんだろうから、それ自体が間違ってるとかそういう話ではなく。でも、その選択肢はうまくいかないことはやってみなくてもわかってたんじゃないか?というだけの話で。

*3:いや、そもそも資本主義で個人の資産を使って経済活動をすることに制限をするなら、それに対する補償をする方が資本主義として当たり前なんだけど。

*4:それどころか、政府が支援を決めたら「政府のくれたものだ、政府批判をするなら受け取るな」みたいなこと抜かしてるやつらまでいたり。逆だ逆、政府批判したから支援政策が採用されたんだろ?お前ら最初反対してたくせに何言ってんだ。

*5:もちろん、それを抜け出すための努力が、経済が回ってるほうが反映されやすくはなるのは間違いない。しかし、それを上回る恣意が作用すればそんなのは簡単に叩き落されるし、往々にして「一部のみが潤う仕組みを作る恣意」がうまく働きだしたことをもって「経済が回ってる」と評されることもよくある。

私が語らないと歴史に残らない「位置ゲー事件簿」その3: 歴史上初のマルチキャリア携帯電話位置情報広告を出した店舗さんは、今はもう閉店していた

何年越しで書いてるかわからない「私が語らないと歴史に残らない「位置ゲー事件簿」」シリーズです。 位置ゲーの記録があったおかげで警察にアリバイ証明できた位置ゲープレイヤーさんの話とか、史上初のケータイ国盗り合戦全国制覇者の栄光に輝いた人が、実は事務局舞台裏では、(サイトが位置詐称対策をしていなかったばっかりに)こんな早くクリアできるなんておかしい!不正プレイヤーだ!と危うくBANされかかってたとか、ネタはいろいろあるんですが、なかなかモチベーションがわかず...。

そんな中、ちょっと位置ゲーというよりは、「位置ゲーもやってた」私の旧サイトの思い出話ですが一つ書いてみたいと思います。

今もう世の中で当たり前になってる位置情報連動広告ですが、世界で最初に位置情報連動広告を出した主体、およびそこに広告を配信した顧客はどこかご存じでしょうか? 「世界初」の定義にもよると思いますが...単独キャリアでの実験レベルならばNTTドコモなどがモーバイルインフォサーチ実験あたりの一環として昔から研究していたように思いますし、商用サービスとして正式にローンチしたのは、AdLocalのシリウステクノロジーズが最初だと思います。 ここであえて私に都合の良いような条件前提をつけさせてもらうと、

  • 一社単独ではなく、マルチキャリアプラットフォームで
  • 広く一般に広告出稿者を募り
  • ユーザの現在位置に連動した広告を配信していた

という条件のもとであれば、私が世界で最初に位置情報連動広告を出した主体です*1。 また、たった2店舗しか出稿してくれませんでしたが、その2店舗(のうち早かった方)が世界で初めて位置情報連動広告に広告を出した顧客になります。

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2004年12月ごろ、2店舗お客さんがついていたころのサイトです。 そのうちチキンの店は当時の同僚が副業でやっていた店なので、純粋に知らない人が応募してきてくれたのは町田のネットカフェだけですし、このネットカフェが世界初の位置情報連動広告に広告を出した方になります。 配信ロジックとか、いろいろ試行錯誤していたのが見て取れますね...いかんせん顧客が少なすぎて試行錯誤しても、世界一番乗り以外のなんの成果も知見も残せなかったのですが。

なんと、広告出稿者募集はサイトで告知していただけでなく、新聞にも出稿者募集の告知を出すまでやっていました。 といっても広告枠ではなく、お悔やみとかと同様の個人告知欄での告知でしたし、当然それを見て参加してくれた顧客など皆無でしたが。

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2003年9月6日ごろのサイトトップページです。 新聞広告を見てきた方はこちら、と書かれているのでこの頃にはもう新聞告知を出していたことがわかります。

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2003年6月11日ごろのサイトトップページで、ここには新聞広告の話が載っていないことから、新聞広告を出したのは2003年6月-9月頃のこととわかります。 まあ個人のいい思い出...くらいに思っていたのですが、よく考えると世界初の出来事なので、新聞広告を出した日や文面なども特定したほうがいいんじゃね?という気がしてきています。 当時は大阪堺に住んでいたので、毎日新聞の大阪版のこの3ヶ月ほどの個人告知欄だと思うのですが、また大阪方面で図書館に行ったときにでも探してみようかと思ってます...国会図書館で地方版の新聞でも調べられるのかな?

さて、世界初で位置情報広告を出稿してくれた町田のネットカフェさんなのですが、最近この位置情報広告実験のことを思い出して初めて気付いたのですが、私4年前から相模原に住んでいて最寄り駅は町田駅なので、すぐ近くなんですね。 全然気づいていなかったけど、これは訪ねてみなきゃ!と思って調べてみると、なんと14年前(2006年)に閉店してしまっていたようです。

web.archive.org

閉店を告げるサイトトップページのアーカイブ

web.archive.org

閉店を惜しむ常連さんの声が残る掲示板のアーカイブ

私が町田界隈に来るよりも10年も前なので、ネット上で出会って参加してもらっただけで、物理的にはすれ違うこともなかったわけですが、もし残っていれば訪ねて思い出話とかしたかったなと思ったので、とても残念です。 そして、あなたの店は世界史に残る(いやニッチすぎて残らないが)世界初の店なのですよ、ということを伝えたかったですね。

住所的にはここの3階にあったようです...先日会社の帰りに少しだけ立ち寄って下から見上げてきました。

やはり少し寂しいですね...。

*1:商用という条件をつけると、私はビジネス化もしておらず、広く一般に参加店舗を募ったものの飽くまで実験という位置づけであり、広告配信も自分のサイトに対してしかしておらず、出稿者から広告料もとっていなかったので、やはりAdLocalが世界初となると思います。

QRコードで自動運転プラットフォーム 15年ぶりに私の時代がやってきた?(笑

国土交通省QRコード付きの標識で自動運転向けのプラットフォーム提供を検討しているという話を聞いたとき、真っ先に表題のようなことを思い込んでしまった。

jidounten-lab.com

標識にQRコード、自動運転という話で、てっきり自社位置決めのロケータとして用いるための経緯度を配信するのだと思ったのです。 実際には、配信するのは標識そのものの規制情報などの意味情報、そら確かにそっちも大切だわ。 QRコードの情報量なら、意味情報と位置情報、両方配信も可能かもね。

ところで、なんでQRコードで位置情報配信なら私の時代なのか? いやまあ、別にそれが実現されたところで私のところに一銭も入ってくるわけではないのだけれど、私、15年前に全国の電柱にQRコードを貼って、位置情報プラットフォームを作るべきというアイデアを披露しているのです。 まあ15年前なのでターゲットは自動運転ではなく歩行者なので、携帯GNSSバイスの発展した今となっては俺の元々発想してたようなのは最早無用ではありますが。 今はなき「ここギコ」ブログの記事なので、Internet Archiveの力を借りるしかないですが、

web.archive.org

今見れば、「QRコードは滅びる!(ドヤ」みたいな大外しなこと言ってて、QRコード位置情報をこんな前から言ってた!と威張るより、この大外しを掘り起こす方が恥ずかしい代物ですね。

ちなみにこの「街中のQRコードで位置情報プラットフォーム」案、私の提唱したのは上記の引用記事の通り2005年1月ですが、これに遅れること5ヶ月の2005年6月に出た伝説の本「MAPPING HACKS」の中で、

www.amazon.co.jp

なんと当時ノキアで働いていたというフィンランドの方が、全く同じQRコードで位置情報プラットフォーム案の記事を書かれていました。 これすごいっすよね、私は早くに思い付いたとはいえ、当時すでにかなりのQRコードの利便性を享受できていた日本に住んでいて思いつけたことだけど、その記事を書いた方は当時はまだ国外ではさほど広まっていなかったであろう日本国外で思いついたんですから...。 本の執筆時間も考慮に入れれば、本当に思いついたのも彼のほうが先だったかもしれない。 いずれにしても私より彼のほうがすごいと思ってます。 15年前はすごい人がいる!と思っても、特に国外の人を連絡先調べてコンタクトとったりするようなアクティブさはなかったので「すごい人っているんだね」で終わってたんですが、今15年ぶりにどんな人だか調べてみると、

このTwitterアカウントの人のようです。 今は英国で働いておられるよう。 今この古いネタで改めてコンタクトとるか...?というと微妙ですが、すごいと思っていた人の正体が15年ぶりにわかってスッキリです。

最後におまけとして、今回の記事を書こうとしていろいろググってたら見つけた話題。

bae.dentsutec.co.jp

これちょっとかっこいいですね! 今後意識して追ってみようと思います。

璉珹寺通信寄稿『さろんに通って6年、関東からももう4年』

私は毎月1回、関東から奈良京終の璉珹寺へ京終さろんというイベントに参加させてもらうために関西へ戻っているのですが、この度、その京終地域のローカル情報誌である『璉珹寺通信』2020年新年号に寄稿を依頼されました。 その内容をブログにも転載しておきます。


 京終さろんに私が通い始めて、もう6年程度になります。通い始めた頃は高畑に住んでいたのですが、2年ほど通った時に転職の都合で関東に引っ越さなければならなくなりました。でも京終さろんから離れたくなかった私は、それから今まで4年、関東は相模原からほぼ毎月、京終さろんに通い続けました。この12月で、関東で新しい会社に転職したのですが、一つの会社に在籍するのは4年我慢できなかったのに、京終さろんには6年を超え通い続け今後も通うのですから、私の奈良好き、京終好き、京終さろん好きも我ながらあきれるほど大したものです。

 京終さろんに私が通い始めたきっかけですが、私はIT技術者で、古地図を使って街歩きできるアプリ*1をつくったり、ITテクノロジーを使って街をよくしていくボランティア活動団体*2に属していたりしていました。そういった活動をしていくにあたり地域のコミュニティに困っている事を聞いたり、解決すべき問題を見つけたりする機会が欲しくて、地域の人が集まっていると言う京終さろんに参加し始めたのが最初です。ですがすぐに、そういった最初の目的より、京終さろんそのものが面白くて通うようになりました。毎回思っても見なかったような角度から京終やならまちの魅力を語ってくれる講師の皆さん、そしてそれを元に豊富な知識を持って議論する地域の参加者の皆さん。こんな面白い空間が世の中にあるとは私はそれまで想像もしていませんでした。

 奈良だけでなくいまや群馬館林など各地の地誌も読み調べ散らかしている今の私をご存知の方は意外に思うかもしれませんが、ほんの6年前まで、私は地域史とか特に詳しくなかったのです。高校の頃歴史学志望だったり、事業で古地図扱ったりと言う素地はありましたが、基本ずっと技術者だったので、そこまで地域史に興味もなかったのです。それが地誌を読み漁ったり、街歩きでいろいろ調査したりし始めたのは、一重に京終さろんに通って、講師や参加者の人からいろいろ教えてもらった結果です。一度興味を持つと人一倍のめり込むのと、誰もやってない事をやりたいという欲があるので、これやる価値があるのじゃないか?と思って奈良中の地蔵や祠の場所を記録して回ったり、地誌や古地図内で(多分)新しく発見したことを披露してみたり、あるいはこの歴史間違っているのではないか?とか、飛鳥神社の由緒の話などでは多少暴走してご迷惑をおかけしているかもしれませんが、ぜひ暖かく見守ってください。

 私の出身は姫路で奈良に対しては新参者(どころか正確には既に去った者)ではあります。ですが、姫路では多少知られた詩人である祖父((大塚徹)))が、作詞したいくつかの姫路ローカル歌謡曲が、京終に縁のあるテイチクから発売されていて、偶然ですがここに来るのが運命でもあったような、不思議な縁を感じています。そして、そういった地域の隔たりを超えた京終への縁を、あえて遠くに住んでいる立場を活かして、今度は私が作り出したい。11月の京終さろんでは、京都から大学時代のサークルの後輩を呼び寄せて、古典と新作の狂言比較という新しい試みを楽しんでいただきました。私も手伝いですが、6年を経て初めてさろんの講師側に立たせていただいて、嬉しく思っています。特に何が具体的に動いているわけではないですが、寮さんが提唱している中将姫を奈良で盛り上げていく話も、中将姫は東北から九州まで全国に逸話がある奈良を超えたヒーローですので、ぜひ前に進めたい。私の友人の、群馬の歴史研究者が提唱した概念に「大字(おおあざ)史」というのがあり、それは大きな歴史ではなく、小さな大字単位の歴史を住民が主体で掘り起こし、記録し出版し、そうしてできた小さな歴史を関係性で織りなすように繋げて大きな歴史を再構築していく試みですが、もうすぐ京終本を発行される京終は、偶然にもその大字史のような概念が奈良でももっとも進んでいる地域ではないでしょうか。その京終の大字史を、奈良、日本、世界との縁につなげる一助に、今後も関わっていきます。

緊急提言:行政だからこそ、プロプライエタリなStrolyではなくオープンなMaplatを使うべき

[注:本記事はほぼ同内容のQiita記事のシャドーです]

東京都が開催したスタートアップイベント、UPGRADE with TOKYOの情報が入ってきましたので、急遽その結果に対する提言を述べる記事を書くことにしました。

東京都副知事の宮坂さんのツイートによると、Maplatと似た機能を提供している、Stroly社がこのイベントで優勝したそうです。

ツイートの内容を見ると、都庁観光センターにある700種類のイラストマップを、今後デジタル化し位置情報もついた状態でスマホでナビゲーションできるシステムを、競争入札あるいは随意契約でStroly社に依頼する可能性もあるというふうに受け取れます。
が、ここで情報提供しておくべきなのは*1、Strolyはこのようなシステムを作り得る世の中で唯一の技術ではなく、おなじこと、いやそれ以上ができるオープンソース技術が、Maplatとして、世の中に存在するということです。
対抗技術がオープンソースで存在する以上、行政は随意契約など行うべきではなく、競争入札を行うべき案件であろうということになります。
行政なればこそ、Stroly社サーバ上でしか動かない技術ではなく、本来はオープン技術を使うべきであろうと思いますので、随意契約など論外であろうと思います。

そしてMaplatには、Strolyを上回るいくつもの性能、機能上の特徴があります。
その辺を網羅した最新の機能対応表は下記の通りになりますが*2

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StrolyとMaplatの機能差一覧
このいくつかについて、行政システムに対応する際の利点、問題点なども交えて説明を加えますと、

  • MaplatはStroly技術と違い、古地図/絵地図上の点と正確な位置座標が必ず1対1で対応する事を保証することができるので*3、人命危険性のない観光、エンタメ用途のみならず、防災など人命がかかるような用途にも使っていただける技術です。
    Strolyは正しい場所に位置が表示される保証がないため、人命がかかった災害用途など(例:ハザードマップ)に使うことは困難です。
  • Stroly技術と違い、Maplatは古地図/絵地図上の線と、正確な地図上の線(たとえば道路、線路形状など)の形が異なっても、双方の対応点が必ず線の上に乗るように変換させることができます。
    なので、抽象的に描かれたバス路線図、鉄道路線図上に車両の位置を表示したりといった用途にも利用できます。
  • Stroly社のサーバの上でしか動作せず、継続して公開しようと思えばサービスの継続フィーをStroly社に払い続ける必要のあるStrolyと違い、Maplatは東京都様のサイトの上でも、サーバサイドの開発の必要なくWebサーバに静的ファイルを配置するだけで動きます
    サーバサイドがないので、都のWebサーバが落ちない限り障害が発生することもありません。
  • Stroly社のサーバの上でしか動作しない、すなわちインターネットに繋がった環境でしか動作しないStrolyと違い、オフラインでも動作可能なMaplatは、たとえばネットにつながらないスタンドアローンな公共博物館内でのシステムなどでも、館内システム開発の部品としてご利用いただけます。
  • 決まった動作の地図サイトしか提供できないStrolyと違い、Maplatは動作を外部からAPIで制御できるので、先にも書いたようなバス路線図、鉄道路線図上にリアルタイムな車両の位置をAPIで制御し表示したりと言ったことにも利用可能です。
    Stroly社も、特別に機能追加を依頼すれば作り込みでできるかもしれませんが、公開されたAPIをStrolyは持たないため、その作り込みができるのはStroly社のみになりますが、Maplatはオープンソースですので、どちらの業者様でも使い方さえ覚えれば競争入札に参加できることになります。
  • スマホのネイティブアプリの部品として組み込めるようなネイティブSDKライブラリも用意しておりますので、観光アプリなどの中でも部品として使うことができます。
    Stroly社もスマホアプリを作ることはできますが、SDKがないため、古地図絵地図表示に関係ない部分含めて随意契約でStroly社に発注して作らせることしかできません。
    MaplatはオープンソースでネイティブSDKライブラリを用意していますので、どんな会社でも使い方さえ覚えれば作れるので競争入札させることができます。

といった特徴があります。

単に誰でもアクセスできるオープンソース技術があるだけでなく、これだけ

とこれだけ悪条件が重なっている以上、Strolyが随意契約になどなり得る根拠などありません。
むしろ、前の3条件は性能や動作原理に関わるものである以上、追加開発でなんとかできる類のものではないので、逆にこれらが競争入札の発注仕様に入っていると、Strolyの方が競争入札に参加できないような類のものです。

逆に残念ながら、StrolyにあってMaplatにないものもあります。
それは、ユーザが無料でオンラインで地図を編集し、発行できるオンライン地図エディタです。
これは残念ながら、開発工数およびシステム運用含め、技術力の深さよりマンパワーで解決される類のものなので、多大な資金を持って人を集めているStrolyに比べ、オープンソース活動でしかないMaplatはこれを準備できていません。
しかしながら、お金のない一般個人を相手にするB2C案件では、無料オンライン地図エディタの存在は大きいですが、行政から請け負うようなB2B案件では、無料オンライン地図エディタの存在はほとんど意味がありません
たとえば都の案件でも、700枚の地図のマッピング作業を、お客様側である都の職員が、自らエディタを使ってデータ編集し、サイトの運営だけStrolyに任せるでしょうか?
そうではなく、700枚の地図のマッピング作業まで含めて、発注仕様に含めるでしょうし、そうなると無料オンライン地図エディタの存在は特に意味がありません。
もちろん、基本データの作成は発注するものの、微修正は都の職員がやりたい、という要件も出てくるでしょう。
が、これも、Maplatはオンラインエディタはないもののオフラインエディタはちゃんとあるので、これも都の職員にオフラインエディタで編集してもらって、データだけ納入してもらうという形で、即時性にさえ目をつぶれば運用でカバーできるものです。
あるいは、性能が足りていないのではなく機能が足りていないだけなので、この案件のためだけに必要十分最低限のオンラインエディタを追加開発するというのもアリでしょう。
いずれにしましても、Strolyがオンラインエディタを持っていることで、お客さんがコンテンツを少し改変できる自由度で多少優位なのは事実ですが、しかしながらもっと広い意味の自由度では、Strolyサーバの上でしか動かないStrolyサービスと違い、全てをお客さんのサーバの上で動作させられる(全てのコンテンツをお客さんが持っている)Maplatの方が、はるかに自由度が高いのも事実です。

今回、Strolyがこのイベントで1位を取り、宮坂副知事が言及したことで、700枚もの地図を扱うシステムを都が開発する可能性が見えて参りましたが、

  • 一般庶民の都民としては、このシステムが随意契約で劣った技術と高価なフィーの会社に案件がわたり、税金が無駄にされることのないよう監視していく必要
  • 公共団体向け受注を生業とされる企業様においては、この大きなシステムの競争入札が出てくることに備え、Maplatを勉強し、対応できる提案を磨いておく必要

があるのではないでしょうか。

*1:というか、既に宮坂副知事にもUPGRADE with TOKYO運営事務局にも情報提供済みですが。

*2:表のオリジナル含め、Maplatの基本的な機能はこちらのリンクで見ていただくことができます。>> http://bit.ly/maplat_flyer

*3:専門用語で「同相変換」というものを保証できます。Strolyはその保証ができず、双方向に変換した際に元の場所に戻ってくる保証がありません。

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